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30年越しの恋か? XR RIKENON F2 50mm レビュー

その昔、リコーが一眼レフを作っていた頃のレンズ。

PENTAXが国民的大ヒットを生み出した1960年代に採用したM42スクリューマウントは、世界のデファクトスタンダードでその後の一眼レフメーカーもみんなこのマウントを採用したが、その後出てきたマウントは各社の独自規格となって今に至る。
リコーは、コンパクトカメラ中心で一眼レフはあまり作っていなかったので常に他社マウントに乗っかった。

最初の一眼レフではなんとニコンFマウント。
しかし、それは2年でやめてM42マウントの機種を出す。売れ行きはあまりよくなかったらしく、途中から輸出専用になった。
しかし、完全な新設計で1977年に再度国内参入。それが小型軽量で価格破壊をもくろんだXRシリーズである。

採用したマウントは、PENTAXのKマウント。
低価格にするためにいろんな機能を限定したのだが、レンズの低価格かも大きな課題。
性能のよい標準レンズを低価格にするために、当時としては大胆なプラスチック部品の大幅採用と、薄型化を計ったのが、このXR RIKENON F2 50mm である。
廉価版という割には、写りはいいらしく、和製ズミクロンとネット上では呼ばれているようだ。
私はズミクロンを使ったことが無いのでわからないが、タイプとしてはツァイスのテッサーに近い。

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Kマウントなので、PENTAXのボディにデフォルトでハマる。もちろんマウントアダプターはいらない。
新会社になったペンタックスリコーイメージング株式会社を象徴するような組み合わせである。
(ただマニュアルでないと使えませんが・・・)

廉価設計とはいえ、画質は今のデジカメでも十分すぎるほど素晴らしい。
ボケ味は硬めで、ふんわりした写真を撮るには向かないけど、逆に今でも通用するシャープさに繋がっている。
やや線は太い傾向で、標準レンズとしては使いやすい。

153gという軽量さは、今の製品と比べても一眼レフ用としては超軽量。
軽量化には苦労したらしく、今のリコーのサイトでも紹介されているほど。

性能の割には極めて安価に入手できるので、PENTAX持ちなら揃えておいて損はないと思う。


発売年: 1980年(昭和55年)薄型の後期タイプ
マウント: PENTAX Kマウント
レンズ構成: 5群6枚
絞り羽根枚数: 6枚
最小絞り: F16
最短撮影距離: 0.6m
フィルター径: 52
最大径x長さ: 63.0×39.5mm・153g

by nominomi0 | 2011-12-11 21:39 | XR RIKENON F2 50mm

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